筋トレは高齢者におすすめ出来る健康法で身体の痛み改善にも役に立ちます

高齢者の男女が山の上で景色を見ている画像お悩み

どうもbabablog 馬場です。

今回は高齢者が筋トレを行う事のメリットとおすすめの種目についてや、どれぐらいの頻度で何回ぐらい行うのが適切なのかを解説していきます。

私は現在パーソナルトレーナとして70歳以上の高齢者の指導もしています。

高齢者の筋トレには身体の痛みを改善する効果や、身体の機能改善にも筋トレは役に立ちます。

そこで私が実際にクライアントさんに行っている、内容や高齢の方がどういったトレーニングを行うと効果的かを解説して行きます。

高齢者に多いひざ痛や股関節痛にどういった筋トレが有効なのかもご説明します。

筋トレは高齢者にこそおすすめ出来る健康法だった!

高齢者の男女がワインをキッチンで手に持っている画像

高齢者が筋トレで感じるメリット

メリット

筋力がつき日常の動作が楽になる

筋肉の量が増えて基礎代謝や体の機能が活性化される

骨密度が上がる※重要※

筋量増加に伴い体内の水分量が増えて心臓や血管の負担が減少

上記の点が高齢者が筋トレを行う主なメリットです。

高齢者が筋トレを行うと筋肉はしっかりと反応して何歳からでも、筋肉は増えるという研究結果が多数報告されています。特に下半身の大腿四頭筋に関しては40歳から筋力や筋肉は衰え始めていくようですので多くの方は気づかないうちに運動不足や肥満の予備軍になっていることがあります。

骨密度が上がる※重要※  仕組み

高齢者の筋トレ最も言われているのが、筋トレによる骨密度の増加です。

骨の再構築の仕組みの画像
引用 SGS総合栄養学院

破骨細胞骨を壊す細胞の事で特に高齢者にはこの細胞が骨密度の低下に大きく関係しています。

骨芽細胞骨の構成や再生を行う細胞で、栄養を骨に届ける細胞です。高齢者の骨にはこの細胞が少なくうまく機能していない方も多くいます。骨密度には大きく関係してきます。

実はこの合成と分解には、カルシウムとリンなどのミネラルを摂取することに加えて骨自体に刺激を加える事が骨密度と関係があります。

筋トレを高齢者が行う事により、骨が刺激を受けて破壊と再生が活発に行われます。このことにより骨が強くなり骨密度が増加するというのが仕組みになります。

高齢者の筋トレ頻度

頻度全身であれば週1回の頻度で行う事がおすすめ!!

回数とセット数1セットあたり20回が出来る重さが適切!!20回を2セットで十分!!

高齢者の筋トレでは、負荷を上げるよりも回数を少し多くして重りを下げて行う方が効果的です。10回3セットの一般的な筋トレでは関節への負荷も大きくなり怪我の危険性が大きくなってきます。そのため高回数で行う方が継続的に筋トレを行えるでしょう。

バランストレーニングも必要

高齢者の身体機能は筋力の低下に伴いバランスも非常に悪くなる傾向があります。スクワットなどが難しい高齢者の方も多いので、バランスボールなどやバランスディスクを使って体の重心や傾きなどを覚えてもらう必要があります。

高齢者の転倒事故や怪我は筋力低下と、このバランス感覚の低下が大きく関係してきますのでそのあたりも意識しておく必要があります。

実際のトレーニング内容

75歳男性

週1回のウエイトトレーニング

スクワット ベンチプレス ラットプルダウン バランスディスクでのスクワット

こちらは実際に私が指導している内容になります。この方は比較的に体力がある方なので、フリーウエイトを使ってBIG3などを中心としたトレーニングを行っています。回数は15回2セットを行っています。細かい種目は行っておらず全身を使う種目をメインにしています。

75歳女性

週1回のウエイトトレーニング

スクワットランジ チェストプレス ロウイング バランスボールクランチ

この方の場合は少しバランスや筋力に不安があるので、ランジでバランス感覚を鍛えています。トレーニングの最初にストレッチポールで体のゆがみや傾きなども修正しています。

70歳女性

週1回のウエイトトレーニング

レッグプレス チェストプレス ラットプルダウン アブドミナル

この方は最近、腰椎の手術をされていてまだ腰痛があるのでほぼマシンでトレーニングを行っています。

バランスや筋力が落ちているので、無理に行わずに出来る範囲で行っています。特徴としては腰痛によりかなり猫背になってしまっているので、肩甲骨付近を刺激する種目や胸郭を開けるように胸の種目を入れています。

膝痛の原因

膝を押さえて痛そうに座っている女性の画像

膝痛には様々な要因が複雑に絡み合いますが、実際の私のクライアントのケースをご紹介します。ここで紹介するケースはあくまでも個人の場合ですので、皆に当てはまるかは状態を見て判断した方が適切でしょう。

ケース1 ゴルフによる膝痛

ゴルフでの膝の障害は2つあり、テイクバック時の障害かインパクト時の障害かに分けられます。

私のクライアントはゴルフスイングのテイクバック時の障害による左膝の内側に痛みがあります。膝に水が溜まり定期的に病院での治療が必要でした。

原因としては、加齢による膝関節内の関節液の減少とニーインによる内側側副靭帯の損傷により関節可動域の減少が見られました。長年のゴルフによる膝関節のダメージが炎症を引き起こしてしまっていました。

痛みは特定の箇所の筋力強化では改善されるケースは少なく、他の関節や筋力バランスによって保たれています。

原因→ゴルフ時のニーインにより膝に剪断力が加わり炎症を起こしていると考えています。※剪断力とは捻じれる力

損傷箇所は、左膝内側側副靭帯 左前十字靭帯が主な箇所となります。そして、この箇所を痛めてしまうと再生は困難で股関節の外旋可動域の減少が見られる様になります。

股関節の外旋可動域が狭くなると、膝は内に入る様になりニーインという状態になります。

上の写真の様に、膝が内にはいることにより膝の負担が上がります。

特にゴルフの時に膝の内側に負荷が掛かる動作はテイクバックからトップにクラブを挙げた時に、右に身体が流れない様に左膝が頑張っています。

その結果、膝に剪断力(ねじれる力)が加わり痛みが出ます。

改善箇所

  • 内転筋群の強化と柔軟性アップ
  • 股関節外旋筋群の可動域拡大と強化
  • 大腿四頭筋(内側広筋)の強化

主に上記の項目に関してトレーニングとストレッチングを行なっています。

1、内転筋群の柔軟性が下がると大腿骨が内側に捻られて内旋してしまい、膝が内に入りますのでまずはペアストレッチ等で内転筋の柔軟を上げていきます。相撲の四股なども取り入れています。

2、ニーインでの要因で関与が大きい股関節外旋筋群の可動域拡大と強化ですが、チューブを用いた大腿骨外転動作やチューブを膝に巻いてのスクワットを実施しています。※写真参照※

3、大腿四頭筋、特に内側広筋といって膝のお皿付近の内側にある筋肉の強化も必要です。膝付近の筋肉が低下すると、膝のお皿(膝蓋骨)の動きが安定しなくなり関節に負担がかかります。

マシンのレッグエクステンションなどで大腿四頭筋のトレーニングも採用しています。

膝にチューブを巻いてスクワットをしている男性の画像
引用 サクライ貿易

ケース2 歩行時の膝痛

膝のお皿を触診している様子の画像

ケース1でご紹介した方の奥さんの事例です。

毎日軽いウォーキングとストレッチを行なっています。週1か週2回のパーソナルトレーニングを継続されている方ですが、たまに膝や足首、股関節が痛いという方ですので、この方についても書いていきます。

症状としては、左股関節屈曲時の鼠径部(モモの付け根)の痛みや膝の痛み、傾斜をつけての歩行時に足首の痛みなどがあります。

膝痛は股間節と足関節のアライメントの崩れから起こりやすいのでその点に着目して運動しています。

この方は特に膝が内に入るニーインは大きくありませんが、鼠径部の筋肉の癒着があるために関節の可動域が減少していると考えられます。

原因→鼠径部、大腿前面の癒着による関節可動域減少と非対称寛骨の誘発が考えられます。

その他に足首の柔軟性の低下や下腿の問題もありますが、今回は上の要因を書いていきます。

股関節屈曲時に鼠径部の痛みが出るために、傾斜をつけて歩いたり長時間歩いたりすると寛骨(骨盤)が歪み始めて非対称な骨盤になってしまい片方の足の関節に大きな負担が掛かっていると思います。

骨盤の解剖図の画像

非対称寛骨になってしまうとどちらかの足が短いや、重心がずれてしまい全身のバランスが崩れていきます。

この為に緊張してしまう筋肉が出てきて柔軟性が失われてしまい関節への負担が増加してしまいます。

改善箇所

  • 大腿前面、鼠径部の筋膜リリース
  • 大殿筋、股関節外旋筋群のリリースと強化
  • 内転筋群の過緊張の緩和

1、大腿前面と鼠径部の筋膜リリースを行うことで硬くなった組織をほぐして、関節の可動域を確保していきます。リリースボール等を鼠径部に当ててもらいリリースを行なっていきます。

2、股関節屈曲時の痛みは、お尻の筋肉である大臀筋とその下にある中臀筋の組織の滑走不足が原因の可能性もありますので、大臀筋のリリースと同時に外旋筋群のストレッチも行なっています。もちろん強化も必要ですので、股関節外転動作を行いトレーニングをしています。

3、ニーインの時にも書いていますが、内転筋の過緊張は起こりやすく内転筋が緊張し硬くなるとアライメントが崩れてしまいます。ですのでペアストレッチなどで過緊張をほぐしていきます。

横向きに寝て足を上にあげる運動をしている女性の画像

まとめ

高齢者の筋トレは様々な身体にとって有益な事が多いので、これからもっと必要になってくると思いますので正しく行うようにしましょう。

今回紹介したケースでは高齢で関節の摩耗もあり、運動を行う際には高負荷での運動は控えています。

しかし、痛みがない範囲でのウエイトトレーニングも実施しており筋肉がついたという実感も感じているようです。

弱い筋肉の強化も確実に必要になってきますので、ストレッチだけでは筋力強化にはならないので負荷をかけていく運動も大切です。

身体の痛みに悩む方が多い高齢者を指導するトレーナーや、クライアントが鍛えるべき筋肉や運動が分かればもっと運動の効果が出やすくなりますので、参考にして頂ければ幸いです。

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